2009年 07月 07日
映画41,42 「ディア・ドクター」 「群青」 |
ディア・ドクターです
原作、脚本監督は西川美和さんです。
雑誌にインタビュー記事と写真が載っていました
映画を撮る方より撮られるほうに回っても良いような方でした
その記事の中で監督と呼ばれる度に私は本物だろうかと思っていて
ある新聞の片隅に山の中のバスも来ない小さな村でお年寄りを病院まで乗せて行ったりしてくれる人がいて
村の人は大変助かっていたのですがその人は住民からお礼を貰っていたので
それは白タク行為に当たるとして警察に捕まってしまって村の人は足が無くなって大変困ってしまった
と言う記事を見つけてこの映画を思いついたと言うことです
配役は村民から神様として慕われている伊野という医者に「笑福亭鶴瓶」
医大を卒業したてで親父は大病院の院長赤いスポーツカーに乗った研修医相馬に「瑛太」
村の診療所の看護婦に「余貴美子」
診療所に薬を持ってくるセールスマンに「香川照之」
病気で倒れる未亡人かず子に「八千草薫」
かず子の娘で町へ出て医者になって大きな病院で働いている三女に「井川遥」
この映画は村の医者伊野が突然失踪してしまって警察も来て村の中が大騒ぎになる所から始まります
警察が関係者から事情を聞く所と
伊野が村の中で医者としてどんな事をしていたのかが
繰り返されてやがて伊野が偽医者だったことが明らかになってきますが
この映画は何が本物なのかを問いかけてきます
しかし結論はありません一人一人が考えるしかないのでしょう
「鶴瓶」さんの偽医者は圧倒的な存在感です
やさしさと胡散臭さが同居しているような「鶴瓶」さん存在があってこの映画は成立している様な感じがしました
最後のシーンで
かづ子は伊野が失踪してしまったために娘(井川遥)の病院に引き取られ
無機質な病室でベットにいます
別室で刑事と娘が話しています
「お母さんがこんなになったのは偽医者のせいですから村を訴えることもできますよ」
「いいえ私は訴えたりしません
それより伊野さんだったら母をどんな風に死なせてあげただろうかと考えてしまいます」
それでは仕事がありますからと診察室に向かう途中に母の病室をのぞきます
母は無表情にベットで横になっています
しばらくして給餌の人がお茶を持ってきます
それまでで沈んでいたかづ子さんの顔がぱっと笑顔になります
なぜ笑顔になったのかは映画を見てください
何が本物かを言う難しい問題を地域医療というまたこれも難しい問題を題材にして映画にしていますが
映画という表現手段を使って判りやすく面白く暖かく描いています映画らしい映画でした。 5点
「群青」というこの映画は沖縄を舞台にしています
父(佐々木蔵之助)はうみんちゅなので沖縄の綺麗な海が沢山出てきますが
物語は悲惨は話の連続です
父は沖縄に移住してきた有名なピアニストと恋をして結婚し娘が生まれますが
母はすぐになくなってしまって父は男手一つで娘を育てます
娘は大きくなって同級生の男の子に恋をします
その子は沖縄に残ってうみんちゅになると言います
娘は内地の大学に行こうと思っていましたが
恋人が沖縄に残るというので自分も沖縄に残って結婚しようと思いますが
父は男の子に「うみんちゅはそんなに甘いものではない一人前になってから出直して来い」
ときつい事を言います
男の子は父に認めてもらいたいがために無理して潜って死んでしまいます
そして娘は心を閉ざしてしまいます
心を閉ざしてしまう娘を「長澤まさみ」さんが演じていますが
デビュー作「涙そうそう」から日本の妹代表みたいな感じになってしまっていて
この映画でもどこかそんな感じがしてしまうのはこれからの課題でしょうか 3.5点
by ichiichik
| 2009-07-07 19:38
| 映画
|
Comments(8)
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by
tagu
at 2009-07-07 20:18
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西川美和、美人で才能があって
天は二物を与えるんですね
この映画も見たいです
天は二物を与えるんですね
この映画も見たいです
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ムー
at 2009-07-07 20:49
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道路族が「これは命の道路だ」と言って道路を作りたがりますが
その金を病院に使えばいいのにといつも思います。
その金を病院に使えばいいのにといつも思います。
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S.SHIN
at 2009-07-07 22:30
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ぼくらの道
at 2009-07-08 12:14
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ichiichik at 2009-07-08 16:55
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ichiichik at 2009-07-08 16:59
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ichiichik at 2009-07-08 17:00
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ichiichik at 2009-07-08 17:11
ぼくらの道さま
「鶴瓶」さんは不思議な人で
笑顔の優しい良い人なんですが
あの細い目でにやりと笑って
「ねーちゃん今夜どやおっちゃんと遊びにいかへんけ」と言った
助平親父の役もできますし
やくざの親分の様なこわもての役もできます
この映画は「鶴瓶」さんで成立しています
他の役者さんではだめでしょう
「鶴瓶」さんは不思議な人で
笑顔の優しい良い人なんですが
あの細い目でにやりと笑って
「ねーちゃん今夜どやおっちゃんと遊びにいかへんけ」と言った
助平親父の役もできますし
やくざの親分の様なこわもての役もできます
この映画は「鶴瓶」さんで成立しています
他の役者さんではだめでしょう