2013年 05月 11日
DVD 学校Ⅲ |
今日は朝から雨だったので「学校Ⅲ」の鑑賞です
1998年の作品です
物語は会社をリストラされた中年の人たちが学ぶ職業訓練校くを舞台にした物語です
バブルがはじけて日本に不況の嵐が吹き荒れていた時代です
ある人は会社が倒産し
ある人は証券会社の管理職をリストラされ
ある人は大手量販店に押されて小売店を廃業し
ある人は客が減って飲み屋をつぶして
ある人は事務職をリストラされて
この学校にやって来て慣れないボイラーの管理師の勉強をしています
皆さん一生懸命働いてきたのですが自分の責任で無いのに
ふるい落とされてしまいました
切ない物語です
監督は追い討ちをかけるように切ない物語を続けます
主人公の小島沙和子(大竹しのぶ)の夫は過労死で亡くなっていて
一人息子(黒田勇樹)は自閉症です
そして学校に通っているときに息子は自転車で事故にあい入院してしまいます
もう一人の主人公高野周吉(小林稔侍)には別居している妻がいます
なぜ別居しているのかはわかりませんが
退職金は丸ごと妻に渡し「これで住宅のローンは払えて多少は事業資金も出るだろう」と言う
ぶっきらぼうですがなかなか良い男です
でも妻は事業に行き詰って自殺を図ってしまいます
沙和子と高野は惹かれあうところがあって
試験にも受かって卒業式の日に二人で食事をする約束をしますが
高野は卒業式に現れません
電話があって妻が自殺を図って病院にいるとのことでした
沙和子は「奥さんのそばに付いていてあげて女はこういうときそばにいてくれる人が必要なの」と言って電話を切ります
もう高野に会うことは無いだろうと決意がありました
就職が決まった会社の集団検診で乳がんが見つかり
沙和子は手術することになります
監督はまたまた沙和子にはつらい現実を押し付けてきますが
きっとそれが現実であって物語のようなハッピーエンドは無いのだと言っているようです
しかしつらいばかりでなく救いの手も差し伸べます
沙和子には同じ住宅の隣に住む倉本節(余貴美子)と言う親身になって助けてくれる友人がいます
学校では解らないところを同級生が教えてくれます
試験の時には同級生がカンニングさせてくれます
手術の日には就職した同級生たちが又集まって励ましに来てくれます
集まってくれた同級生の中に高野の姿を見つけて沙和子に笑みがこぼれ
高野とピースサインを交わして手術室に入っていきます
同級生がみんな帰っていく中で高野だけが病院に残っています
外は暗い空から雪が降ってきています
この二人はこの先どうなるのでしょうか
決して楽観できるような明るい未来など無くて
これからもつらい現実が待ち受けていると暗示しているような映画の終わりでした
実際の現実は監督が危惧したように
ますますリストラは増えて労動環境は悪くなるばかりです
人を大事にしない日本はこれからどうなって行ってしまうのでしょうか
切ない映画でした
この映画に一緒に北海道を旅公演して回った劇団の知り合いが5人出ていました
この写真の前列一番右と後列右から二番目と三番目がそうです学校の生徒です
せりふがあるような役ではありませんがいつも教室のどこかに写っていました
大竹さんと肩を組んで卒業後の宴会で高校三年生を歌っているところではアップになりました
このうちの一人が6月2日に芝居をします前列右の人です
今村純二さんが主演です
6月2日(日) 会場13:30 開演14:00
長野県清内路小学校体育館です
興味のある方は行って見てはいかがでしょうか
会場の住所は 長野県下伊那郡阿智村清内路700-1です
by ichiichik
| 2013-05-11 17:22
| 映画
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